私はゆで卵を冷蔵庫に常備していて1日に最低1個は食べています。身体に良くて太らないばかりか、腹持ちもよくて美味しいので40歳以上の男性のダイエットには欠かせない食材です。おまけに安いです。そんなスーパーフードの「卵」について詳しくご説明させていただきます。
1.卵の栄養
卵は「完全栄養食」などと言われます。厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」を参考にして、玉子1個を食べた時に中年男性が1日に摂取したい栄養をどのくらい補えるのかを見てみましょう。
主な栄養素 | 単位 | 1個(61g) | 1日の必要量に対する割合(%) |
---|---|---|---|
たんぱく質 | g | 6.4 | 10.7 |
脂質 | g | 5.4 | 21.6 |
カルシウム | mg | 26 | 3.9 |
マグネシウム | mg | 6 | 1.7 |
リン | mg | 94 | 9.4 |
鉄 | mg | 0.9 | 12.0 |
亜鉛 | mg | 0.7 | 7.0 |
ビタミンA | μg | 78 | 8.9 |
ビタミンB2 | mg | 0.22 | 14.2 |
ビタミンB6 | mg | 0.04 | 2.9 |
ビタミンB12 | μg | 0.5 | 20.8 |
ビタミンD | μg | 2 | 36.4 |
ビタミンE | mg | 1 | 15.4 |
葉酸 | μg | 22 | 9.2 |
エネルギー | kcal | 79 | 3.5 |
卵は「食物繊維」と「ビタミンC」以外の全ての栄養素を含んでいて「たんぱく質」は食品の中で最も良質だと言われています。そして、何といっても糖質が1個当たり約0.2gという超低糖質食品です。ダイエットに最適の食品だと言っても過言ではありません。
ちなみに「卵は1日に1個しか食べてはいけない」という話を聞いたことはありますでしょうか?以前は厚生労働省においてコレステロールの摂取基準が定められていたため、コレステロール値が高いたまごは1日2個以上食べることを敬遠されていました。しかし「コレステロールの摂取量は食事からの影響は受けない」ということがわかったため2015年の改定により日本人の食事摂取基準からコレステロールの摂取目標量の項目が削除されています。
2.たんぱく質とダイエット
私たちの身体は約60%が水分、そして約20%が「たんぱく質」でできています。「たんぱく質」は20種類のアミノ酸が複雑に絡み合って 構成されており、筋肉、皮膚、髪の毛や爪、臓器、そしてホルモンや免疫体など身体の大部分は「たんぱく質」によってできています。
「たんぱく質」が不足すると筋肉の量が減ります。筋肉の 量が減るということは、基礎代謝の量も減るということです。代謝の量が減ると運動をしても脂肪が燃えにくくなりダイエットの効果が下がってしまいます。その他にも、抜け毛や貧血、下痢やむくみなどの症状が出る場合もありま す。
アミノ酸で構成されている「たんぱく質」ですが、私たちの身体には食事からとらなければならない9種類のアミノ酸があります。その9種類のアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と言います。
身体にとって理想とされる「必須アミノ酸量」があり、食品に含まれている「必須アミノ酸」が、その理想とされる量に比べてどれくらいの割合で入っているかを示したものが「アミノ酸スコア」です。全ての「必須アミノ酸」が必要とされる量を満たしている場合に「アミノ酸スコア」は100になります。
「アミノ酸スコア」が100に近いほど良質の「たんぱく質」ですが、なんと「卵」は「アミノ酸スコア」が100の食品です!
3.その他の効果
公益財団法人「長寿科学振興財団」さんによりますと、卵の卵黄に含まれる「卵黄レシチン」は神経系に関与するホスファチジルコリンが多く含まれ、神経伝達にかかわるアセチルコリンの前駆体である「コリン」を含んでいます。
レシチンはフォスファチジルコリンとも呼ばれ、約13%のコリンを含むリン脂質(リンを含む脂質)の一種で、細胞膜の主成分です。脳神経や神経組織を構成します。レシチンなどのリン脂質が不足すると、細胞膜が正常に働かなくなったり、コレステロールが蓄積することもあります。またレシチンの働きは水と油を混ぜ合わせる乳化作用、酸化防止作用、保水作用などがあります。
ビタミンではありませんが、ビタミンに似たような働きやビタミンを助ける働きがあります。体内に入ると細胞膜や神経組織を構成するレシチンの材料になります。
アルツハイマー型認知症の原因の1つは脳内神経伝達物質であるアセチルコリンの量が減ることです。アセチルコリンはコリントアセチルCoAからできていますが、コリンはレシチンからできています。材料であるレシチンやコリンが不足すると、神経伝達物質が生成されなくなってしまうため、徐々に記憶力の低下や認知症などを引き起こします。
動脈硬化の原因はLDLコレステロールが血液中に蓄積したことによっておこりますが、レシチンの性質である乳化作用によって、血液中のコレステロールが溶け、余分なコレステロールが血管壁に溜まるのを防ぎ、血液中のコレステロールの量をコントロールします。さらにレシチンが多いと、HDLコレステロールが増えるため、LDLコレステロールコレステロールが減ります。
レシチンは細胞膜を活性化する働きもあるので、肝臓の細胞も活性化させ、肝機能を保護する働きがあります。脂肪肝は肝臓に脂肪が蓄積された状態なので、レシチンによって脂肪の代謝がアップすると肝臓の機能も高まります。
レシチンの構成成分であるコリンは肝臓で行われる脂質の代謝に必要です。肝臓での脂質が蓄積されるのを防ぐため、脂肪肝などを予防します。
レシチンの乳化作用によってコレステロールが血液中から排泄されるため、血流が良くなり、酸素や栄養素が全身に行き渡るため、肌に必要な栄養素がいき美しい肌が維持できます。また、レシチンの乳化作用は脂溶性ビタミン(油に溶けやすい性質)である、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの吸収も助けてくれます。
コリンは脂質代謝を促して体脂肪の分解を助けコレステロール値を減らす働きがあります。「高血圧の予防」「脂肪肝の予防」「コレステロールの抑制」などが期待できます。
4.簡単調理で腹持ち抜群
メニューのバリエーションが豊富な卵ですが、おすすめはズバリ「ゆで卵」です。卵は固く調理する程に消化が悪くなります。つまり、腹持ちが良くなります。作り置きしやすいのもたすかります。
「ゆで卵」はレンジで調理します。茹でても15分程でできますがレンジの方が早くて安全です。レンジ調理用の「たまごゆで器」は通販などで購入できます。
5.日持ちと物価
卵は「ゆで卵」よりも「生卵」の方が日持ちします。「生卵」であれば常温でも保存可能ですが、冷蔵庫での保存がおすすめです。「ゆで卵」の場合は冷蔵庫で3日程度を目安にして下さい。「ゆで卵」が日持ちしないのは「生卵」に入っている「リゾチーム」という酵素が加熱することで壊れるからだそうです。この酵素が菌の繁殖を防いでいるようです。
「卵」は「物価の優等生」とよく言われます。これは小売価格がほとんど変わらない商品を指していう言葉です。「卵」の価格は若干の変動はありますが60年前からほとんど変わっていません。60年前はコーヒー1杯50円、ラーメン1杯45円ですので優等生振りが素晴らしいですね。
6.まとめ
「卵」は40歳以上の男性のダイエットには欠かせない食材です。「非の打ち所がない」といっても過言ではないですね。「卵」と共に健康でスリムな体型を手に入れて維持しましょう。
最後におすすめサプリをご紹介します。サプリを利用して効率よく痩せることで、ダイエットの成功率が飛躍的に高まります。
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